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2011年3月5日

そろそろ作ろう(2011.03.05)


■ランプ下地

 2011年3月5日
 注文していたランプ用の木材が搬入されました。
 
 真っ黒いのは、防腐の為のコールタール処理をしてあるからです。

 まずは根太(ねだ)張りです。
 根太とは、本来床下の梁のことを指しますが、
 ここではランプの板を支える梁材のことです。
 
  1.鉄骨にあるL字アングルに横からボルト締めする60mm角
  2.フレームのC鋼に直接ボルト締めする45mm角(下駄を履かせて高さ増))
 それぞれ9本ずつ計18本でランプを支えます。
 取り付けには、8mm径、頭は13mmのボルトナット。水没部分のみステンを使用しました。
 C鋼に留める角材は、ボルトの頭が埋まるよう、ザグリを入れてもらってます。
 ザグリの径は、ちゃんとラチェットが入るサイズにしてもらいました。
 角材図面
 
 ボルトは計108本。こんな感じになりました。

 続きまして、ランプ板張りです。
 従来のランプは、30mm厚の耐水ベニヤを用いてましたが、
 いくら耐水とはいえベニヤはベニヤ、木繊維内に水の浸入を許せば、
 そこから腐食するのは必然です。

 今回は大工さんのアドバイスの下、新たなランプ製作を試みました。

 
 新たに選択したランプ材は、30mm杉足場板です。
 旧来、高所作業用の足場に用いられる丈夫な一枚板です。
 今回はこれを敷き詰めて、まるでお寺の床のようなランプを作ってみました。
 


 ここでちょっと木材について。

 木材は、元はといえば植物です。
 植物は根っこから水分を吸い上げるために、
 茎や幹に縦方向に水分を通す毛細管があります。
 それは繊維の方向性によって形成されるため、
 木材には「目(方向性)」が存在します。

 木材の方向性による影響の1つが、乾燥による歪みや割れです。
 ベニヤ板は、繊維方向を90度回転させた薄い板材を積層させるため、
 方向性による歪みが打ち消され、均一に近い材料が得られます。

 一方で、木材の方向性は腐朽にも影響を及ぼします。
 木材は一般的に、木目が見える面(木口)以外からは、あまり吸水しませんが、
 木材の性質上、木口からはたくさん吸水してしまいます。
 ベニヤ板は、歪みが少ない反面、
 四方に露出した木口や層同士の接着面などから吸水しやすいため
 比較的腐り易いと考えられるのです。

 そんなベニヤ板に比べて、一枚板である足場板は比較的腐りにくく、
 特に今回の仕様ではコールタールを染み込ませているので、
 おそらくかなりの耐腐朽仕様になっているのではないか、という感じです。

 10~15mmくらいのFRP板を成型してランプを作って、木材は使用しない、
 という計画も上がったのですが、
 コストや手間、予測される手作業の精度などを考えると、
 現実的でないと判断して、今回の仕様になりました。



 話は戻って、板張り作業です。
 一枚板である足場板は、やはりどうしても乾燥収縮による歪みが出ます。
 これを隙間無く敷き詰めるのは、素人には至難の業なので、プロにやってもらいました。
 
 「反り」を足やバールで修正しながら、コーススレッドを打ち込んで固定していきます。
 
 固定が出来たところで、我々の出番です。
 全部で800本くらいのネジを打ち込んでいきました。
 
 
 下半分が終わったところでBOSSが ...

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