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高室DIVER RETURNS(2022.05.28)


11年前。

一人の男が使命を胸に、勇敢に池底へと潜っていきました。おさらいはこちら

 

 

そして2022年5月。

あの180ポンドのヒーローは僕たちの元に戻ってきました。

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時は2022年。

謎のウィルスに襲われた世界は混乱を極めていましたが、我がBOOSKAは4年ぶりのTournament開催を決意しました。

しかしウイルスの影響により、艇庫は荒れ果て、ブイは真っ黒、電子レンジも壊れ、桟橋は踏み抜き注意、といった有様。

 

「こんな桟橋じゃ大会なんて無理だ… 大改修が必要だな。」

 

 

桟橋改修プロジェクトが発足し、K、W、Gの遠征学生の手を借りながら順調に進んでいきました。

しかし、突貫工事の作業にはそれなりの犠牲が伴いました。

 

R「あーラチェット落としたー」

G「あーアイホン落としたー」

K&Y「あーガスキャップ落としたー」

 

間抜けな作業員たちは次々と致命的な物を水没させていきます。

このままじゃ池の底はドン・キホーテの陳列棚のようになってしまいます。

 

「”マグネットサルベージャー” も効かないとは。俺が行くしかない、ってか」

モーリーは覚悟を決めました。11年ぶり3回目。

 

今回の装備は前回とは少し違うようです。

「ハンディポンプでチャージするポータブルなボンベ… チャイナ製の危険なアイテムだ。」

さすがのモーリーも、水筒みたいなボンベに不安の色が隠せません。高圧空気を注入するだけでも憚られます。

 

↓ 怪しい中華ボンベに命を預けることにしたモーリー。

「なぁに、問題ない。任せとけ。」

 

華麗なるフロントエントリー

 

ブクブク…

180ポンドに釣り合う5つの鉛ウエイトを装備し、スムーズに沈むモーリー。

モーリーにとって池底は庭も同然。でも油断は禁物です。

 

「チッ、ザリガニの群れがいる。気を取られるな…」

モーリーの天敵、ザリガニの洗礼が不安を煽り、呼吸を乱します。

「このボンベは60分ポンピングしても10分しか持たない… 無駄な呼吸は命取りだ。」 スーーーハーーー

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そんな彼にも守るべき家族がいます。桟橋で不安そうに見つめるミッツミーとコモーリー。

「モーリー! 何処? モーリーーーー!」 二人の声は水の底までは届きません。

 

10分ほど経ったでしょうか。モーリーはまだ水の中。

みんな、中華のボンベがまさか10分も持つわけない、と諦めはじめていました。

 

 

その時。

 

 

ザバー。

「おいおい。みんなシケた面しやがって。まだ殺さないでくれよ☆」

 

モーリーの手にはラチェットとアイフォーンが握られていました!

「ガスキャップは次回にお預けだな。」

 

もう戻ってこなくてもいいや、と思っていたラチェットと水没アイホンが地上に戻ってきました!

 

「モーリー!モーリー!モーリー!」

池底から戻ってきたヒーローを称える声援は、やしろの森にいつまでも響き渡りました。

 

お わ り

 

(後日、管理人も潜りましたが、ガスキャップを見つけることは全然できませんでした。さすがモーリー。)


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